HP東善寺> 遣米使節 ●● 従者・玉蟲左太夫 |
しだいに近代人の目線に変化してゆく記録を残した、仙台藩士 |
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玉蟲 左太夫 たまむし さだゆう |
玉蟲左太夫誼茂(やすしげ) |
玉蟲左太夫の渡米記録『航米日録』より | ||
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嵐のポウハタン号でうろたえる日本人、悠々と仕事を進めるアメリカ人水夫の様子に赤面 |
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玉蟲左太夫の墓 |
側面には、 「明治二年四月九日逝歳四十六 友人横尾某建以代墓成」 と刻まれている。 明治維新後は世をはばかる名となって、お墓も友人によりひっそりと建てられたものと思われます。 |
会津鶴ケ城での会見の絵 慶應四年三月、会津鶴ケ城で藩主松平容保公と対面する玉蟲左太夫と、同じく仙台藩士若生文十郎 |
保春院 臨済宗妙心寺派 保春院丁の貨物線ガードに沿って入る。仙台駅前西口のバスE「荒町経由」で約10分、「若林区役所」を下りたら、近くに見えるガードをくぐってすぐ右。 |
玉蟲左太夫の墓 標示文 「玉蟲左太夫は萬延元年(1860年)に日米修好条約締結のため、幕府使節新見豊前守の随員として渡米し帰国後大番士に登用され、航米日録等の書を著している。また養賢堂指南頭取に推挙された。戊辰の役に奥羽列藩同盟した際、軍務局副頭取に任ぜられ会津に使する等奔走したが藩論一変し その犠牲となり明治2年4月9日同志と共に切腹を申し渡され自刃(享年47歳)当保春院に葬られた。 仙台市」 |
『玉蟲左太夫「航米日録」を読む』―日本最初の世界一周日記― 小田 基 東北大学出版会 『仙台藩士幕末世界一周 玉蟲左太夫外遊録』 山本三郎 編著(現代語訳) 出版:荒蝦夷 2010平成22年8月31日刊 |
仙台で「玉蟲左太夫の世界」 2010平成22年2月13日(土) |
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仙台市若林区文化センターで「先人のはなを啓く会」主催:玉蟲左太夫顕彰のイベントが開かれました。 ◇第1部 講演 「幕末の日本における東北と仙台藩のとった行動を考える」 講師 星 亮一(歴史作家) ◇第2部 創作落語「玉蟲左太夫の生涯」 口演 桂 友楽 (落語家) ◇第3部 演劇「超サムライ 玉蟲左太夫」 脚本 石川裕人 演出 鳳城りむ |
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2年前に玉蟲左太夫の存在に気づいた今回の仕掛け人出雲幸五郎さんと、玉蟲のお墓でばったり会い一緒に会場へ。 | 東善寺の「遣米使節3船」模型を制作してくれた岡崎英幸さん(隣の大崎市)も、かけつけました。 他にも会場で「東善寺へお参りしました」と、声をかけてくれる方が何人もいました |
講演 の前に講師の星亮一氏がロビーで著書にサイン。 |
講演のあとは落語 玉蟲左太夫の生涯を楽しく聞かせてくれます | 演劇「超サムライ 玉蟲左太夫」 素人の演技とは思えないもので、すっかりその気になって見せてもらいました |
観客も楽しそうに観劇 広いホールがほとんどいっぱいです |
遣米使節(正使)新見豊前守正興の従者としてアメリカへ渡り、新興国家アメリカのさまざまな文化に触れながら、日本文化との比較をし、次第に近代人の目に変わってゆく玉蟲左太夫の姿が、踊りあり、歌ありの中で表現されます。トミーポルカも流れました。倉渕切り絵クラブ制作・東善寺提供の切り絵画像が劇の進行説明に使われました。絵の原作は木村直巳作マンガ「天涯の武士―小栗上野介―」より。 | ||
そして、従来の儒教道徳、武士道でアメリカの文物を見、判断する上役、村垣淡路守範正(副使)との葛藤。 村垣役の乳井さん(先人のはなを啓く会)もシロウトとは思えないわかりやすい発声で、堂々としていました。講演を終えた星亮一氏もポウハタン号の艦長役で出演です。陰マイクで流れる進行ナレーションもすばらしい声で、あとで元NHKアナと聞いてナットク。 | ||
帰国後の明治維新の嵐の中で新しい日本の姿を追求しながら、結局詰め腹を切らされる形で生涯を終えた玉蟲左太夫。140年経てようやく仙台市民に再認知されはじめたことを喜びました。出演の皆さん、裏方の皆さん、お疲れさまでした!玉蟲左太夫が喜んでいますよ!! | ||
終わった後ロビーには感激、興奮した観客が渦巻きました。 | 玉蟲左太夫の木彫胸像▲ 市の地下鉄工事のために伐られたケヤキ材から彫ったもので、平成21年7月に完成しました。 | |
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