HP東善寺 住職のコラム 法話 ●● 杓底一残水(しゃくていのいちざんすい) 柄杓の底の残り水 |
禅語 |
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杓底一残水 汲流千億人 しゃくてい の いちざんすい ながれをくむ せんおくにん |
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【禅語】です ■ 意味は 「柄杓の底の残り水を 丁寧に元の流れに戻してやれば、多くの人の役に立ちますよ」 基本的には物事に丁寧に接する禅の生き方で、現代風に言えば自然保護にも通じる生き方、という意味になります。 ■でももう一つの意味があります。 実は福井県にある曹洞宗大本山永平寺入口の左右の石柱にこの言葉が彫られていて、 「ここは道元禅師が伝えた禅の教えを沢山の人にお参りして受け止めていただく場所ですよ」という意味になります。 |
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■2024令和6年秋の総選挙の結果、自民党・公明党が少数与党になったのは、自民党と統一教会のつながりや裏金の問題が響いたと言われています。創価学会信者を基盤とする公明党も、かつて「消費税は敵だ」というポスターまで作って自民党政権に対抗姿勢を見せていましたが、与党自民党との協力路線に入ると初め3%で始まった消費税が5%になり、8%に上がり、とうとう10%まで上がっても知らん顔して与党にとどまっています。権力の旨味から抜けられなくなった、あるいは権力側にいることで隠せるものがあるから、ともいわれます。何を隠したいのでしょう。 政治や権力に近づいた宗教は次第にゆがんで、人々の願いから離れ、信者は信仰と選挙活動を混同・錯覚させられています。 ■中国で禅の修行をしていた道元禅師は師・如浄にょじょう禅師に、日本に戻って教えを伝える道場を開く決意を伝えたとき師に言われた、「国王大臣に近づくなかれ」との教えを守り、その信念を貫いて福井の山中に修行道場永平寺を建立しました。 以来800年、今も変わらず正しい教えを伝えています。 |
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■ 参考ページ ・国王大臣に近づくことなかれ・・・なぜ京都や鎌倉から遠い福井の山中に永平寺があるか |